令和元年度 奈良県病院協会看護専門学校 学校評価

本校は、教育活動全般についての改善及び教育の質の向上を図る目的で、「学校評価」を行っています。本校教職員が自ら行う「自己評価」と本校教職以外の者(学校関係者評価委員会)が自己評価結果を評価する「学校関係者評価」からなっています。

令和元年度自己評価

令和元年度の自己評価は、重点目標1,2及び10分野44項目について、5「良い」4「やや良い」3「普通」2「やや十分」1「不十分」の5段階評価で行いました。結果は以下の通りです。

令和元年度 自己評価結果

重点目標1 重点目標2


学校経営

教育課程
教育活動

教職員の育成

入学対策

卒業対策
3.2 3.7 3.5 4.1 3.5

学生生活
への支援

管理運営財政

施設設備

広報

地域との連携
3.9 3.5 3.6 3.6 3.5

令和元年度 学校評価の概要と今後の課題

重点目標

  1. 第5次カリキュラム改正に向けて現在運用しているカリキュラムの評価を行う
  2. 授業を振り返り、教育者として成長する
【評価尺度】5:よい 4:ややよい 3:普通 2:やや不十分 1:不十分
項目 評価点 概要・今後の課題
重点目標1 3
  • 令和元年度は、全教員が日本看護学校協議会近畿ブロック研修に参加し、現在運用しているカリキュラム評価について理解を深めた。学内で3回(7/25、8/25、12/27)のカリキュラム検討会を行い、教育理念・目的・目標を確認し、各主要概念を検討した。さらに第5次カリキュラムの改正ポイントである多様な療養の場での実習施設の確保に向けて、社会福祉協議会等に出向き情報収集を行った。
  • 検討会は、新型コロナウイルス感染拡大への対応で中断してしまったが、令和2年度も引き続き、現在運用している第4次カリキュラムの評価を行うとともに、第5次カリキュラム改正に向けて、教育方法を見直し情報通信技術(ICT)を活用する基礎的能力、コミュニケーション能力の充実を強化する教育内容を検討する。さらに、療養の場の多様化を勘案した多様な実習施設の確保も行う。
重点目標2 4
  • 後期授業から専任教員5名の授業参観とリフレクションを行った。リフレクションを行うことで、他教員から客観的意見を聞くことができた。引き続き授業参加を継続し、教員の授業力向上に努める。また「学生による授業評価」と「自己の評価」の結果を授業改善に活かす。

自己点検・自己評価

評価項目 評価点 概要・今後の課題
Ⅰ.学校 経営 3.2
  • 学校評価は教職員で行い、評価結果をもとに次年度の単年目標を策定して、会議で周知している。単年目標は、教員の個人目標や学年目標に活かされている。しかし、中間評価を実施し、評価結果を後期に活かすことができなかった。
  • 令和2年度は中・長期の目標を策定し取り組み項目を設定する。また現状の学校評価では学生の意見が反映される機会を設ける。さらに、特色ある学校づくりを進めるため継続的に加盟病院のニーズを把握し、教育内容の充実を図る。
Ⅱ.教育課程・教育活動 3.7
  • 学生便覧に「卒業時の到達目標」を明示し、ガイダンスで説明している。
  • 卒業生の技術到達度を「臨地実習個人経験録」の集計から把握し、未経験技術について卒前演習を行った。120項目のうち学生一人で実施できる技術は≪環境調整≫≪バイタルサイン≫≪経皮的動脈血酸素飽和度の測定≫≪手指消毒≫≪個人防護用具の着用≫であった。診療の補助技術の見学は≪呼吸・循環を整える技術≫≪与薬の技術≫は54~66%≪救急処置技術≫はわずか1%の経験であった。卒業時に到達すべき技術水準に達していない学生が多い。今後は臨床とさらなる協力体制を行い、シミュレーターを活用した授業を工夫し、技術経験を増やす。
  • 3度のカリキュラム検討会では、教育理念・教育目的・教育目標の見直しを行った。令和2年度は、第4次カリキュラムの課題を整理し、第5次カリキュラム改正に向けカリキュラム編成を行う。
  • 単位未修得者について三者面談を行い学習状況の確認を行なった。面談結果から、いずれも家庭での学習時間が不足しており予習、復習など基本的な学習習慣が身に付いていなかった。まずは基本的な学習習慣を身に付けるため自己学習の時間や放課後を活用し学習時間を確保することを指導する。さらに定期的に学習状況を確認し、必要に応じて三者面談を行い主体的に学ぶ姿勢を養うよう指導していく。
Ⅲ.教職員の育成 3.5
  • シミュレーション教育の研修に5名の教員が参加し、シミュレーターを使用した授業に取り組んでいる。今後さらに他校との交流を深め授業研究に取り組み、全ての教員がシミュレーターを活用し授業ができるよう取り組む。
  • 専任教員資格未修得者1名に対し研修を計画する。
  • 研修、学会参加後の伝達講習会を行った。今後も伝達講習を継続し、教育活動に活かす。
Ⅳ.入学対策 4.1
  • 6月に県内高校、短期大学(38校)を訪問し、進路指導部に学校案内、募集要項を手渡し、受験希望者の有無など情報収集に努めた。2月に令和2年度入学予定者がいる高校訪問を行い、進路指導部とのつながりを深めた。今後も進路指導部との連携による現役生確保に努める。令和2年度入学者は、定員40名に対し、42名(推薦5名、社会人13名、指定校推薦17名、一般7名)を確保した。
  • 7月の県主催の進学ガイダンスや県内高校の進学ガイダンス(9回の開催)に積極的に参加し、学校PRに努めた。指定校推薦入学・推薦入学受験者数は前年に比べ増したが、社会人、一般入学受験者数の増加は見られなかった。学生確保に向け、入学試験の見直し、学校PRの場を予備校や加盟病院、就労支援センター等に広げるなどの検討が必要である。さらに、学校見学会、オープンキャンパスの開催に加え、地域の高等学校で出前授業を行うなど学校PRの機会を増やし受験生確保に努める。
Ⅴ.卒業対策 3.5
  • 毎年度、国試担当者を中心に年間の国家試験対策を計画し実施している。国試対策計画は前年度の国試結果を踏まえ予備等から情報を収集し計画している。早期の必修対策を行い目標値を設定したが、一部学生においては主体的に学習する姿勢を養うことが出来なかった。これらの学生においては、直前まで個別の指導を行い試験対策に取り組んだが、合格ラインに至らなかった。結果、学校合格率88.1%となり前年度の97.3%を下回った。1年・2年・3年に国試対策委員を置いているが委員の活動は3年のみとなっているため、来年度からは1・2年の活動も高めていく。具体的な取り組みとして、異学年や卒業生との交流の場を設け早期から国試を意識し、取り組む姿勢を養う。
  • 4月加盟病院奨学金説明会や面接会を実施するとともに、個別の就職相談、県内病院情報の提供を行った。本校学生124名のうち加盟病院奨学金貸与者は111名(元年度決定者38名)であった。
  • 将来の就職先である奨学金貸与加盟病院について、学生が自己に適した病院を選択できる環境を整えることが必要と考える。
  • 9月~11月まで就職先9病院を訪問し、卒業生と面談を行い卒業後の現状把握に努めた。今後も就職先病院と連携し卒業生が地域で働き続けられるよう支援する。
Ⅵ.学生生活への支援 3.9
  • 年に1度健康診断、内科健診を行い健康管理を行っている。定期的に受診が必要な学生については、受診結果を健康手帳に記入し、学校医に報告している。また、入学前に水痘・風疹・麻疹・ムンプスの抗体検査を行い、必要に応じてワクチン接種を促し、実施している。毎年全学年にインフルエンザワクチン接種を推奨し、接種状況を把握している。
  • 学校カウンセラーを委託し、1回/月のカウンセリングで心理面のサポートを行っている。今後さらに学生の意見を反映させ、支援を行う。
  • 奨学金制度及び卒業生への支援は「Ⅴ卒業対策」に記載済み。
Ⅶ.管理運営・財政 3.5
  • 予算について、奈良県病院協会の総会において承認された後、事業執行している。
  • 学生定員を確保するとともに、県補助金や福祉医療機構の低利融資なども活用し、引き続き安定的な財務状況を維持している。
  • 令和元年度は前年度に比べ、経費節減努力により会議費や消耗品費などの管理的経費が減少している。
  • 学校の施設設備や備品購入、図書購入、研修参加など要望を全職員に提出してもらい、事業に反映している。年度当初までに新年度の予算内容を全職員に示し、教職員それぞれの意見を反映する。
  • 安定的な財務状況を維持しつつ、必要な施設設備、備品購入、図書購入を積極的に行っている。図書は、学生に要望を提出してもらい、教務会議で検討し購入している。備品や施設設備については学生の意見を積極的に反映される体制、仕組みになっていないので検討する。
  • 令和元年度は母性看護学実習での経験のバラつきを補うため「産褥子宮触診シミュレーター」「搾乳トレーニングモデル」を購入し学習効果を図っている。また、多職種連携ハイブリッドシミュレーターの購入により、臨床判断や気づきを学内演習から学ぶことができ、看護実践能力の向上に活かされている。
  • 個人情報保護については、「一般社団法人奈良県病院協会の個人情報の保護に関する規程」に基づき学生、教職員に周知している。
  • 4月全学生対象に「個人情報保護」について顧問弁護士による特別講演を実施。
Ⅷ.施設設備 3.6
  • 開校から20年以上経過、老朽化が進んでいるため10月~11月に大規模改修工事(トイレ洋式化・空調更新工事)を行った。財源としては、県補助金(補助率1/3)及び独立行政法人福祉医療機構の低利融資(貸付利率0.853%)を活用し、将来的な債務負担の軽減を図った。
  • 大規模改修工事(外壁等)は今後も必要であり、県補助金などの財源の確保に努める。
  • コロナ感染症対応として、オンライン授業に対応した施設整備が早急に求められる。今後情報通信技術(ICT)を活用する教育環境の見直しが必要である。現在、学生が校内LAN(有線)を活用しインターネット検索する手段は情報処理室のコンピューターのみである。しかし、集中アクセスにおいては安定的に稼働する環境ではない。安定した高速接続が可能なLAN(有線・無線)の整備を行い、コンピュータ、情報通信ネットワークなどの情報手段が活用できる環境を整える必要がある。
Ⅸ.広報 3.6
  • ホームページは、奈良県病院協会ホームページ゙からもアクセスでき、卒業生や受験者、高校関係者等が求める情報も掲載している。月1~2回のペースで定期的に更新しており、また、令和元年度から「高等教育の修学支援新制度について」を新たに掲載している。現在、デザインの一新や、受験生向けのページのリニューアルに取り組んでおり、令和2年6月に完成予定である。今後、学生専用のページを作成する。
  • 学校行事のうち、入学式、ボランティア活動、戴帽式について報道発表を行い、そのうち、10月の戴帽式の様子が複数のテレビで放映された。
  • 令和元年度に実施した本校入学試験の受験者は、昨年度に比べればほぼ横ばいではあるが、直近10年を見れば減少傾向が続いている。引続き、リニューアル後の学校ホームページの活用や、学校行事等についての積極的な報道発表、高校等への訪問回数の増加等により、本校の魅力や教育内容等を幅広くPRするとともに、受験者数の増加にもつなげていく。
Ⅹ.地域との連携 3.5
  • 4月新入学生の校外学習、5月全学生による地域の清掃活動を行った。
  • 8月に奈良県防災総合訓練に学生60名が被災者役で参加し、地域の災害対策に協力した。
  • 学校祭収益の一部を奈良県共同募金に寄付し、地域の医療・福祉に協力している。

令和元年度 学校関係者評価

奈良県病院協会看護専門学校の教職員が行った「令和元年度自己評価」を対象に、学校関係者評価委員会が行った学校関係者評価の結果は以下の通りです。

学校関係者評価委員会

設置目的
在学生がより良い教育ができるよう、教育機関として常に学校運営、教育活動の改善に努め、教育の資質の向上と保証を図ることを目的として設置する。
委員構成
卒業生 2名 実習施設等の看護管理者 2名 就職先看護部長 2名
高等学校長経験者1名 看護教育経験者1名 大学関係者1名
学校関係者評価委員会名簿
設置・開催等
令和元年10月学校関係者評価委員会発足
令和元年11月学校関係者評価委員会の委員の発令
令和2年1月19日第1回学校関係者評価委員会開催
令和2年5月19日第2回開催予定を延期(コロナ感染症対応のため)
(令和元年度学校関係者評価を書面にて実施)
令和2年6月学校関係者評価をHPで公表

評価結果の概要(令和元年度)

  • 本委員会委員による評価結果の総平均は3.5となっている。本校教職員が実施した令和元年度自己評価は、「適切、ほぼ適切である」と評価できる。
  • 評価項目別の平均を見ると、評価が高いのは、3.7の「重点目標2」、3.6の「重点目標1」「Ⅳ.入学対策」、「Ⅴ.卒業対策」、「Ⅵ.学生生活への支援」、一方、評価が低かったのは、3.3の「Ⅰ.学校経営」、「Ⅱ.教育課程、教育活動」、3.4の「Ⅲ.教職員の育成」となっているが、全項目3.3~3.7の範囲内にあり、評価項目別には大きな差はない。
  • 本委員会の委員の評価理由などを見ると、課題はあるがその課題を明らかにし、改善に向けて積極的に取組んでいる項目については概ね高い評価がなされている。さらに今後も、課題の抽出を明確に行い、課題に対して適切な対応を行うよう個別に指摘されている。

学校関係者評価委員9名の評価と意見

自己評価が適切になされているかを各委員が4段階で評価
4適切 3ほぼ適切 2あまり適切ではない 1不適切
 
重点目標 評価点
(平均)
1.第5次カリキュラム改正に向けて現在運用しているカリキュラムの評価を行う 3.6
2.授業を振り返り、教育者として成長する 3.7
 
評価項目別区分 評価点
(平均)
評価点
(平均)
Ⅰ.学校経営 3.3 Ⅵ.学生生活への支援 3.6
Ⅱ.教育課程・教育活動 3.3 Ⅶ.管理運営・財政 3.6
Ⅲ.教職員の育成 3.4 Ⅷ.施設設備 3.6
Ⅳ.入学対策 3.6 Ⅸ.広報 3.5
Ⅴ.卒業対策 3.6 Ⅹ.地域との連携 3.5
 
  全項目(総平均) 3.5

令和元年度 学校関係者評価結果

<重点目標>
項目 評価点
(平均)
各委員の主な意見(評価理由等)
重点目標1 3.6
  • 現行カリキュラムについての評価、及びそれを踏まえた検討が行えている。
  • 第5次カリキュラムに対しても情報収集を行うなど対応を始めている。確認、検討だけにとどまらず、しっかりした目標設定ができるようにする必要があるが、COVIDの影響で遅れが出る可能性がある。
  • 臨床現場では病院・施設・在宅の多職種との連携が日々行われている。第5次カリキュラム改正では、学生が地域包括アシステムを理解し、この視点を意識した患者・家族への看護の提供とは何なのかを学ぶための方向性が重要であると考える。
  • 第5次カリキュラム改正に向けて、全教員で協力し、チームとして機能している状況が伺える。想定外の事象の発生に伴い、校内外にわたって様々な制約を伴う中ではあるが、学生の確かな成長及び教育目標達成のための創意工夫が伺える。
  • 外的要因(新型コロナ感染症)で中断したものもあるが、多様にカリキュラム評価に取組まれている。また、外部評価(学校関係者評価委員会)も実施されていることから、自己評価はもう少し高くてもよいのではないか。
重点目標2 3.7
  • 現場の状況確認、生の声に耳を傾けられている努力が大変良い。
  • 個人の業務内容及び実践手法の改善のみならず、チーム全体の業務の質の向上を図ることにより、その成果が学生の成長、特に「人間力」の育成に寄与する形で充実することを期待する。
  • 授業を振り返る機会は、課題や承認を得る機会となり自己成長になる。
  • 授業研究に取り組み、授業力が向上することで教育者として成長する。
  • 評価がどのような結果につながったか、改善された点等が明確でない。
  • 「学生からの評価」も重要になってくるが、それを気にしすぎて授業内容に影響しないように注意する必要がある。

<評価項目別区分>
評価項目 評価点
(平均)
各委員の主な意見(評価理由等)
Ⅰ.学校経営 3.3
  • 中期・長期目標を策定することを課題とし具体的な取り組みを考えている。評価結果の有効活用を期待したい。
  • 特色ある学校作りや学校独自のカラーが、学校の目指す目標であり、 学生の入学への動機づけにもなると思う。
  • 学校経営上も各取り組みの過程で、評価・省察することは有効である。内にも外にも開かれた評価、中長期またはリアルタイムの評価は、チームとしての停滞のない個々の実戦及び取り組それぞれの質の向上を可能とする。
  • 看護学校が大学化されていく中で、専門学校の特色を活かして差別化を図っていく必要がある。専門卒のNSの良いところは技術の習得がしっかり出来ているところも大きい。大学と違い一般教養などない分、演習の充実化⇒卒後、職場でのつまづきが少なくスムーズに仕事に慣れていけると思う。
  • 「加盟病院のニーズを把握し、教育内容の充実を図る」ということが、特色ある学校づくりということなのか、少し不明瞭である。
  • 中期目標の策定と、中期評価が実施出来ていないので、後期に向けた適切な課題の抽出が行えているのかが把握できない。
  • 教職員の自己評価の結果を鑑み、効率的に会議が運営される工夫が必要
  • 自己評価の評価項目別区分の評価点数については、評価項目を単純に平均して算出することが、簡易ではあるが、評価項目毎に重みは異なるので、最終的な評価点は、総合判定により評価することを検討したらよい。
Ⅱ.教育課程・教育活動 3.3
  • 臨地実習での経験のばらつきを最小限にするためにシミュレーション教育の拡充が必要。学ぶ風土づくりをさらに進める必要がある。
  • 非常に根気を必要とする分野かと思うが、今まさに、真の教育として重要な分野かと思い今後に期待したい。
  • 卒業時の到達状況を分析して課題を明確にしている。また、臨床判断能力などを強化するシミュレーション教育にも取り組んでいる。
  • 「臨地実習個人記録」から伺える状況を踏まえ、学生の願い実現のため、これまでに増して個々の教員には教育の質を向上させ、学習及び実習の効果の最大化を図るカリキュラム・マネジメントに努める意識と実践が求められる。
  • 単位未修得者の分析は出来ている。学生が主体的に学ぶ姿勢を身につけるためには、学生自身が自己能力を客観的に評価できる個別指導が必要。
  • 看護の現場において、日々、教育(特に基礎教育)の重要性を痛感する。その面において、不十分な要因をかかえた職員は、自己の成長を妨げる要因となる。卒後、自信をもって、前を見据え、着実に進むことが出来る看護基礎教育を期待している。
  • 教職員の自己評価の結果に鑑み、学生の人権への配慮に対する研修が必要と考える。
  • 概要・今後の課題に記載がなく、どのように取り組まれるのかが不明確である部分がある。
Ⅲ.教職員の育成 3.4
  • 授業参観やリフレクション・カリキュラム改正に向けた研修など意図的に教職員の育成に取り組んでいる。
  • 「教えてもらう」「受ける授業」から、自ら考える授業へシフトしていくベース作りが必要。現時点でも、シミュレーション教育の拡充により対応されている。
  • 学校としても時間の許す限り、より実践的・実質的な研修が企画・実施され、その成果は学生に還元されている状況が伺える。医療分野においては、極めて激しい進歩と変化が予見される中、遅滞無き研修の充実が望まれる。
Ⅳ.入学対策 3.6
  • 一般的に、大学への進学希望者が増えて、専門学校への希望者が減少している現状を踏まえて、現役学生の確保に努力している。
  • 新卒者に対してのアプローチは数値に現れてきている。既卒者へのアプローチをさらに進めたい。既卒者の多い本校としても、もっと推してもいい点ではないか。
  • 現役学生の確保について、通学範囲である大阪府南河内地域にも広報するのはどうか。
  • 学生確保は喫緊の課題といえる。現在以上に、受け身ではなく積極的に打って出る対応、情報化社会の特性を最大限に活かすと共に、「見える化」を図った対応を期待する。
  • 受験の適正年齢の減少により、倍率の低下はいたしかたない部分もある。しかし、まだ、PRする場は多くあるので、多数の場で病院協会を知ってもらえるようにできることはまだたくさんある。
Ⅴ.卒業対策 3.6
  • 学生の質の多様化に伴い、学校及び教員に求められるものは量・質共に大きく増えている。同窓生はじめ、協会所属病院とのネットワークをより強く、豊かにしていくことも大きな効果を期待できる。
  • 加盟病院に多くの卒業生を輩出し、卒業後も支援している。
  • 就職先病院として、要望等意見交換会の場を希望したい。
  • 退学者を少なくする取り組みが必要。
  • 質の高い学生を輩出していただくためには、学習についていけない学生の退学もやむを得ないと考える。直前までの個別指導にも成果がでず、合格に至らない学生がいる。国試対策に対する、学年ごとの取り組みの具体的内容を把握したい。
  • 令和元年度の国家試験合格率を踏まえて、その分析を行い課題と対策を明確にしていくことが必要。
  • 数値上は振るわなかったが、対策はできていないわけではない。1、2年からの国試対策は、出来ればよいが、なかなか難しいところ。風土を新入生から持てるようにすることが重要。
  • 令和元年度の国家試験合格率は残念であるが、引き続き、学生一人一人にきめ細やかに対応した丁寧な指導と強化が必要と考える。
  • 「学校独自の模擬問題を作成」となっているが、国試の過去問や定期テストでの問題で対応することを優先させた方がよい。・県内加盟病院に多くの卒業生を排出し、卒業後も支援をしている。・令和元年度の国家試験合格率は残念だが、引き続き、学生一人一人にきめ細やかに対応した丁寧な指導と強化が必要。
Ⅵ.学生生活への支援 3.6
  • 健康管理については、基本的な対策は徹底できている。健康診断・学校カウンセラーを委託して、心身面への健康管理が出来ている。
  • 校医やカウンセラーによる、学生の心身へのサポートも充足しており、安心して学生生活を過ごせると思われる。医療職として卒業後、患者への指導を考えると在学中に喫煙者が0になることを希望する。
  • 社会人となり自分のメンタルサポートを苦手とする職員がいるので、学生の頃より、しっかり修得できるように期待する。
  • 学習困難者へのかかわりが分からない。カウンセラーが1回/月が少ないと思われるが不明瞭。
  • 評価項目Ⅳ、Ⅴとの関係も無視できないが、いわゆる「学校」では今後更に多様な入学生の受け入れが予測される。現役学生への「人・物・金」の弾力的支援と共に、将来においてもその厳しさを増すであろう医療現場従事者として、心身両面に関わる支援の充実を図られたい。
Ⅶ.管理運営・財政 3.6
  • 安定的な財務状況の維持と、管理的経費の削減ができている。
  • 時代・社会の要請やニーズの変化に対応できる看護教育充実のために、実態に即した工夫・改善がなされている。更なる「学びの環境」の保障と充実のための取り組みを期待したい。
  • 教職員の意見が反映される体制は、全職員が学校運営に参画する機会になると思う。
  • 非常時の体制では、学内の防災だけでなく、病院での防災や災害看護も意識において実施していく必要がある。
  • 災害など非常時危機管理マニュアルの見直しを行い、引き続き、教職員に周知徹底が必要。
Ⅷ.施設設備 3.6
  • COVID対策として、今期以降も早急な対応が必要。ICTなどの充実をすすめ、学生とのネットワークを充実していく必要がある。
  • 非常事態に対応できる設備・整備を行い、継続して学習環境を整える必要があると考える。
  • 時代・社会の要請やニーズの変化に対応できる施設設備の充実を図ることが急務である。看護専門学校としての目的・目標は大きく変わらないものの、日進月歩の医療現場で高度で多岐にわたる医療・看護の提供を求められる質の高い人材養成のため、一層の「学びの環境」の充実を期待したい。
Ⅸ.広報 3.5
  • ホームページを適時に更新し、学校の情報も掲載されているのは情報発信に効果がある。多様なニーズに応えると共に、時代の流れに即応した魅力的な情報の発信に努められている。
  • ホームページなどによる情報発信を積極的に実施している。学生専用ページの運用も必要。
  • ホームページへアクセスしやすい対策を講じる必要がある。見た人を引き付ける対策も必要だが、まずは見てもらう機会をいかに増やすか。既卒者が多い特性も活かしつつ、中・長期を見据えた対策が必要。
Ⅹ.地域との連携 3.5
  • 地域の清掃活動・県の防災総合訓練・共同募金への寄付など地域への貢献が出来ている。ホームページにその活動は情報発信されているが、学生の頑張りをもっと報道発表すれば良い。
  • 連携は長期的にメリットが多いため、長期の連携を充実させていく。
  • 地域の方を対象に健康講座などを開催することで地域との繋がりが出来る機会になる。
  • カリキュラム上、時間的にもタイトな実態がある中で、地域との連携を模索され、意欲的に行われている。今後共に、可能な限りそのような機会を設定され、地域に根ざした看護学校として関わっていかれることを期待する。
  • 地域を把握するためには、健康な人を対象にすることも重要なので、実習病院先での「看護の日のイベント」や「病院祭り」、奈良県看護協会の地域への活動などの体験もいいのではないか。
 

過去の学校評価